英国のインターネット−その1−

 最近、筆者の契約しているインターネット・プロバイダを変更した。今まで使っていたPIPEXは、Demonと並び英国のインターネットを引っ張っている、といってもいいほどの会社である。そのため価格が高めであるが、信頼性ではトップレベルといっていいだろう。ちなみに、料金は、初期料金50ポンド(8000円)、月々15ポンド(2500円)の定額料金であった。このプロバイダを選んだのは、信頼性と無料で24時間の試用ができるという特典があったからだ。

 しかし、会社組織が大きくなると、細かな動きが遅くなりがちである。例えば、WEBのためのレンタルディスクサービスも1MBまでは無料だが、2MBまで10ポンド(1700円)など、日本のプロバイダと比べても割高感があった。CGIスクリプトも自分で書くことが許されておらず、いろいろな意味で不満が出てきたのは否定できない。

 そこで、無料レンタルディスク容量を越える時を見計らって、新しいプロバイダに乗り換えることにした。それが、現在のEasynetである。これは、日本にも支店があるインターネット・カフェの本店、Cyberiaが経営しているプロバイダである。料金は、月11ポンド(2000円)の定額制で、初期設定料が25ポンド(4000円)である。このEasynetの特徴は、レンタルディスク容量に制限が無いということである。100MB借りようが構わないというのである。これは魅力である。もちろん、日本からも申し込みが出来るので、ディスクレンタルだけを利用するのも一つの方法であろう。

 もちろん、PIPEXなどに比べてつながりにくいという欠点はあるようだが。そこで、今現在は、PIPEXから入ってディスクレンタルだけEasynetを使うという方法を取っている。

 個人的なことはこれぐらいにして、より一般的な英国インターネット事情をご報告しよう。 英国のインターネットは、少なくとも研究室レベルでは、日本以上に発達しているといってよい。しかし、個人レベルになると、日本の方がはるかに進んでいるといってよいだろう。大学・企業でインターネットを使う人は多いが、家でもインターネットを使う人は聞いたことがない(筆者のことは除く)。もちろん、テレビの宣伝をみているとURLを表示して、ホームページへのアクセスを促すこともあるのだが、それを見て、果たしてどれぐらいの人が実際にアクセスしているか分からない。

 インターネットが個人レベルに浸透しない理由は、極めて簡単である。

 コンピュータが高価な物なのである。賃金格差が激しい英国では、低所得者が非常に多く、年収15,000ポンド(250万円)が平均的と言われている。もちろん、円高(最近は円安傾向だが)のため、以前は1ポンドが400円だったのが、170円になっているという事情も考慮しなければならない。それにしても、年収250万円の人が30万円のパソコンを買うとは思えない(パソコンは日本の方が安いようである)。

 理由はどうあれ、個人レベルのインターネットへの関心度(マスコミによる扇動度と言った方がいいかも知れないが)は、日本の方が格段に上である。ホームページを持つことは、、日本ではヘビーユーザーの流行(一般の人も結構やっているようであるが)のようになりつつあるが、英国では「何それ。あんた、天才だね。なんでそんなことができるの」ってなぐあいである。

 まあ、個人主義の国であるために、マスコミがどんなにインターネットという言葉を連呼しようとも、容易には振り向かない頑固さがあるのかも知れない。

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