靴下と乾燥
ここのところ、下品な話題が少なくなっている。だからというわけではないが、今日は少々下品な話をしたいと思う。下(しも)のほうのネタである。しかし、勘違いをなさらないでほしい。下のほうのネタといっても、男女の営みにおいて中心的な役割を果たす器官よりさらに下、「足」の話である。
足というと、最近は「足フェチ」という言葉もあるぐらいなので、これまた淫靡(いんび)な世界を想像してしまう諸氏もいらっしゃるかもしれないが、ここは純粋に足の話であるので期待しないでほしい。
さて、短い夏を楽しんでいる英国人の足元を見ると、明らかに日本人と違うことに気がつく。足の長さが違うのは当然(筆者注:当社比・・・ということは筆者との比較か)だが、ここではそんなことを論じようとは思わない。墓穴を掘るだけだからだ。
ということで、何が違うかというと、彼らは靴下を履かずに靴を履くことが多いということである。しかも、靴にこだわる彼らのことだから、「つっかけ」や下駄であるわけがない。革靴なのである。裸足に革靴という異常な組み合わせを楽しむ英国人。もちろん、サラリーマンの中にもこの「いでたち」を見かけることができる。
もし、日本で同じことを行ったらどうなるだろうか。スラックスが長ければ素足が顔を出すことはないにしても、湿気が多いため靴の中はサウナ状態になることは間違いないだろう。しかも、流れ出た汗を吸い取る靴下がないのだから、清潔好きの日本人が耐えられる状況とは思えない。靴を脱ぐときには、中敷が足にくっついて、ベロッとはがれる情景が目に浮かぶようである。
そう、英国は乾燥した気候であるがゆえに、素足に革靴の組み合わせが許されるのである。
と、ここまで考えてきて、ふと、大切なことを思い出した。英国人が靴を買うときのことである。彼らは、一日中靴を履いているため、足の形にぴったりのものを買う。これは多くの英国人のこだわりなのだが、その時に足の大きさはもちろん、幅や高さまでチェックする。また、試しに履いてみるときには、靴下を履いた状態で靴を履くか、脱いで履くかということを聞かれる。もちろん、靴下のある無しで、選ぶ靴の大きさを変えなくてはいけないという意味である。とすると、革靴に素足の人々は、素足で履く専用革靴を持っているということなのであろうか。
にわかには信じられない光景であろう、靴屋さんで、裸足のまま革靴を試しに履いている英国紳士の姿は。
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