ピーターパン
腐ってもロンドンである。どの季節でもそうであるが、クリスマスの時期になると特に「さすがロンドンは違うなあ」と深い感銘を受けることが多い。なにせ、クリスマスホリデーの間のテレビ番組の大半が映画なのだ。クリスマス休暇の数日間にBBC1などの5チャンネルで放送される映画の数は、実に100を越えるのである。各チャンネルで毎日5本程度の映画を放送している計算になる。
話がそれる前に戻すが、何が「さすがロンドンは違うなあ」と感じるかというと、放送される映画の舞台がロンドンであるものが実に多いのである。もちろん、意図的に選んでいるのかもしれない。それでも東京を舞台にしたアメリカ制作映画をあげよ、といって即座に答えられる人は多くあるまいことからもわかるように、「さすがロンドンは違うなあ」なのである(こんなことを書くと、必ず「○○」はアメリカ制作の東京を舞台にした映画だよというメールが来るものであるが)。
そう、アメリカ、英国制作を問わず、ロンドンを舞台にした映画は実に多いのである。日本でも公開されたであろう101の実写版などは、まさにロンドンが舞台である。筆者の家の近くに101ゆかりの地が存在するのはもちろんのこと、あまりにゆかりの地に近過ぎたため、101撮影現場に出くわしてしまった程である。
しかし、なぜロンドンが舞台になることが多いのかという議論は今回の主題でないので割愛させていただく。
ということで、実はスティーブン・スピルバーグ監督の「ピーターパン」を見たのである。この映画の中では、ピーターパンは大人になってしまい、空を飛ぶことはもちろん、ネバーネバーランドでの出来事すら忘れてしまったのである。しかし、雪が降るクリスマスのロンドンでネバーネバーランドへ迷いこみ、再び昔の人間らしい自分を取り戻すという話である。したがって、当然のことながら、舞台は雪降るクリスマスのロンドンである。クリスマスのロンドンは雪が降っていなければいけないという全世界共通の認識があるため、現実はさておき、映画の中では必ず雪が降っているのである。しかし、それもどうでもいいことである。
問題なのは、そのラストシーン近くでピーターパンの像が登場したのである。御存知の方も多いかと思うが、このラストシーンで登場するピーターパンの像は、実在のものである。もちろん、ロンドンのとある公園に今も子供のままの姿で立っている。
となれば、見に行くしかないだろう。それ以前から、ピーターパンの像なるものが存在していることは知っていたが、映画を見てその撮影がなされた場所に行ってみるというロンドン在住ならではの醍醐味を味わうのもなかなかおつなものである。ということで、これが、ピーターパンの像である。
さて、このピーターパンの像を見たい方のために、この像がどこにあるのかも触れておくのが親切というものであろう。なんと、故ダイアナ妃がお住まいだった、ケンジントンガーデンズにあるのだ。故ダイアナ妃が子供を見る時の優しい目は、ピーターパン譲りだったのかもしれない。
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